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プロジェクトマネジメント方法論の選択


Capers Jones著の「ソフトウェアの成功と失敗」によると、失敗したプロジェクト(問題を多く抱えたプロジェクトと中止されたプロジェクト)の主要要因を分析をしている。

 

1)問題を多く抱えたプロジェクトの主要要因

 ①ユーザの参加不足
 ②要求・仕様が不十分
 ③要求・仕様がよく変更になる
 ④経営者側からの支援不足
 ⑤技術的能力の不足
 ⑥リソースの不足
 ⑦現実的でない期待
 ⑧不明確な目的
 ⑨現実的でない納期
 ⑩全く実績のない新規技術

①②③⑦⑧は、上流工程の要件定義段階の重要性を示している。そして④⑤⑥⑨⑩は、プロジェクトマネジメントに絡んだ問題である。

 

2)中止されたプロジェクトの主要要因

 ①要求が不完全
 ②ユーザからの参加不足
 ③リソース不足
 ④現実的でない期待
 ⑤経営者からの支援不足
 ⑥要求や期待がよく変更になる
 ⑦計画における考慮不足
 ⑧開発途中で、もはや不要になった
 ⑨プロジェクトマネジャーの不足
 ⑩技術的能力不足

こちらも上記とさほど変わらない。①②③④⑥は、ニーズをもっているユーザに関連する問題である。⑤⑦⑧⑨⑩は、プロジェクトマネジメントに絡んだ問題である。

 

ここから得られる教訓を以下の2つの方法論でまとめてみよう。

【A】PMBOK的解釈すると

プロジェクトを失敗させないために、潜在的ニーズを含めて、ニーズを効率よく引き出し、明確な要求仕様書としてまとめることができるか否かが鍵である。
それにはプロジェクトマネジャーが十分なスキルと経験をつみ、リスクや課題を進んで明らかにし、それらの対策を積極的に取組んでいけば、十分回避できる問題である。
だから、プロジェクト立上げ時からステークホルダーとリスクを特定し、ユーザニーズを引き出し定義し、プロジェクトマネジメント計画書を作成し、それを基にリスクと課題を進んで明らかにし、原因と解決に積極的に取組んでいけば、十分回避できる問題である。

 

【B】アジャイル・リーンスタートアップ的解釈すると

いやいや、プロジェクトは不確実性が伴うものである。プロジェクト立上げ時には、周りがどう変化するのか分からないので、「潜在的ニーズを含めて、ニーズを効率よく引き出し、」なんてできません。計画だって自信をもって立てられない。
だから、プロジェクト立上げ時からユーザーの反応を観察し、過度に開発が進む前のプロトタイプで本当のニーズや売れる可能性の検証をすれば、成長の見込みや想定していた仮説が適当でない場合には軌道修正が可能なのである。これを繰り返していけばいいのだ。こうすることでコストと時間の浪費を十分回避できるのだ。

 

さてさて、どちらも正解ですが、鍵はプロジェクトの内部と取り巻く外部の特徴をつかみ、最適な方法論を採用することです。
PMBOKガイドはプロジェクトマネジメントの基礎です。アジャイルやリーンスタートアップを理解するためにも、是非PMBOKガイドは身につけてください。

 

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Web : http://www.pmjuken.com/
E-mail : info@pmjuken.com/